長い人生の中で「コレじゃない何か、ココじゃない何処か」を探している人は案外多いのではないだろうか
松村美聡さんもソレを探していた一人だった。

企業の事務職で働いていた松村さん。
デスクワークにつきものの頭痛や肩凝りに悩まされていた。
そんな時、なんとなく通っていたのが当時話題になりはじめていたピラティスの教室だった。
ピラティスは1920年代頃にドイツ人のジョセフピラティス氏によって体系づけられたエクササイズであり、
当初は負傷兵を対象としたリハビリテーションを目的としたものだったのだそう。
その後、NYでダンサーやバレリーナの間で爆発的に広がりを見せた。
またピラティスは、横隔膜呼吸に合わせ自身の体に意識をおきながら効果的な動きを行うことで、
体の奥の筋肉をしなやかで丈夫な筋肉に鍛える運動である。

ピラティス氏曰く
10回で違いを感じ、
20回で見た目が変わり
30回で新しい自分になる

それほどピラティスの効果はゆっくりとしたもの。
その言葉の通り、レッスンに何回か通ってみても松村さんの体に劇的な変化は起こらなかった。
それでもピラティスを続けていると、ある日友人に「姿勢が良くなったね」と言われた。
その言葉で初めて自分が変わりはじめた事に気がついた。
不思議なもので、自分が「変わり始めた」ことを自覚すると加速的に効果が現れ始めた。

見た目が美しいということは、人として生活がしやすい体つきであるということ。
ピラティスによって得られた体の美しさは生活にストレスを与えることなく、精神的にも余裕が生まれた。
昔と違ってイライラした自分はいなくなり、他人に対して優しく接することができるようになったのだそう。
まさに、探し求めていた「新しい自分」になれたのだった。

幸運な事に松村さんは自分の居場所を見つけた。
ピラティスのインストラクターになってからは、一人でも多くの女性に美しくなってほしいと願っている。
それは、「ピラティスによって作られた美しさには、年齢を重ねても健康で楽しい時間を長く与えてくれるチカラがあるからだ」と松村さんは言う。

ピラティスは焦っても結果は出ない。
ゆっくりと、ただ幸せを願って続ければ、
いつの間にか幸せが手に入っていることに気がつくでしょう。

広告代理店や弁護士事務所で働いた後、ピラティスのインストラクターに。
ピラティスのおかげでストレスフリーになったため、休日もゆっくりと過ごすそう。
趣味は生花。