大分市には、美容室が多い気がする。なにかの統計で、人口に対する美容室の数が、大分県は全国で18番目に多いと見たことがある。割と激戦区なこの街で人気を持ち続けるには、単にうまいとか、いい人とかだけじゃ、きっと難しいだろう。『LogicMagic』は、まさに「だけじゃない」魅力でリピーターを増やし続けている店。技術と製品への飽くなき探究心で叶えるヘアスタイリング。お洒落で高級感のある空間かつリラックスできる雰囲気。スタッフの明るく行き届いた接客による居心地のよさ。それらの土台をつくっているのが、オーナーの黒木さんだ。

延岡出身の黒木さんは、お洒落だった兄の影響もあり、中学生の時から美容師に憧れていた。美容師になるまでに色んな経験をしておきたいと高校は土木関係に進学。卒業後は、美容の道に進むために、専門学校がある大分にやってきた。美容室で働きながら通信過程で学んだのち、大分市内で就職。数店舗で重ねた下積みは7年間と長かったが、その分「色んな年代やタイプの人の技術を学べてよかった」。現在の店舗は、32歳で独立するまで店長を務めた『tokeijicake』のオーナーから引継ぎ、当時からのスタッフも全員新店舗に移った。

店名は、ゆるぎない論理＝ロジックを土台に、直感とのバランスを取りながら、お客様一人ひとりの個性を伸ばす「魔法」をかけたいという思いから名付けた。SNSなどをこまめにチェックしながら、移り変わりの早いトレンドや製品の情報を絶えずとらえ、いち早く取り入れている黒木さん。「この店だからこそ提供できるもの」を追い求め、常にアンテナを高くはりめぐらすその姿は、さながら研究家だ。最近力を入れているのは、髪質改善。「お客様の満足はもちろん、スタッフも自分も潤うことも大事」と、今後もさらなる事業拡大を目指して歩み続ける。

大分市には確かに多くの美容室がある。どの店も、それぞれの個性がある。この店のそれは、つきつめた論理と直感が生み出す魔法。それはきっと、あなたに新しい自分との出会いをくれるはずだ。

髪型に例えると、「栗色の髪のふんわりパーマ」みたいな柔らかい印象の黒木さん。
探究心が強く妥協しない職人としての顔は「黒髪のどストレート」といったところか。
2歳の娘さんと遊ぶ時間が何よりの癒しという、あま〜いパパな一面も。